もう2年前の記事だが,女性は一位をキープというのが不思議だ.何しろ四六時中何か食べてる感じがするのに.ファストフードも氾濫してるし,男より明らかにカロリー摂取量は多いと思う.他に考えられるとすれば,後は酒くらいだ.
長寿王国沖縄が揺らいでいる。2000年の都道府県別平均寿命で女性(86・01歳)は1位を保ったが、男性(77・64歳)は26位と前回(1995年)の5位から大きく後退した。
同県の「県民健康意識調査報告書」は「心疾患、脳出血、糖尿病などの死亡率上昇が理由と思われる」。要は生活習慣病のまん延を警告しているわけ。
沖縄の長寿は、独特の食生活にある。〈1〉全国平均より3割少ない塩分摂取〈2〉ゴーヤ、沖縄豆腐、だし昆布などの健康食材を豊富に食べる〈3〉肉の調理は脂質を抜くゆでこぼしが主流――などだ。世界保健機関(WHO)専門委員で京大名誉教授の家森幸男さんも「脂を捨てて大豆や海藻をたっぷり食べる習慣は、高血圧を防ぐ理想形です」。
が、その理想形がどうやら崩れてきたらしい。沖縄が日本へ返って32年。「豆腐よう(沖縄豆腐を米麹(こうじ)と泡盛で漬けた珍味)一つとっても、今は家庭で漬けるところはまずないし、だし昆布を料理に使う習慣も怪しくなった。食卓の風景は本土とほとんど変わらないと思う」。那覇市で伝統的な琉球料理店を営む古波蔵徳子さんは嘆く。
家森さんは沖縄から海外に移住した日系人の、食と長寿の相関関係を調べてきた。結果、ハワイの日系人は日本人の平均寿命を大きく上回り、ブラジルの日系人は短命傾向にあるなどの格差がはっきり現れた。
「ハワイ方の塩分摂取は沖縄平均の8グラムを下回る6グラム。薄味の蒸し料理が主体で果物を多く取る。比べてブラジル方は肉食中心の濃い味付けに切り替わり、その違いが寿命の違いにつながっていると考えて良いでしょう」(家森さん)
国が次に都道府県別平均寿命をまとめるのは来年。沖縄の結果が気になる。(宇佐美 伸)
(2004年7月5日 読売新聞)
2005年のデータはまだ公開されていない様だが,まとめるのにそんなに時間かかるのか?