もう随分前のことになるが去年の秋の「やんばるの産業まつり」の時に,屋内運動場横のステージでやったセミナー冒頭の講演の話.琉球大学法文学部国際言語文化学科 石原昌英教授.
何と椅子はオリオンのビールケースで,通?はダンボール拾ってきて敷いて座ってたw.
09年02月にユネスコが調査した約6000言語の内,538言語を絶滅危惧と発表(日本では八重山語,与那国語,宮古語,沖縄語,国頭語*1,奄美語,八丈語,アイヌ語の8言語).
ここで知ったのは琉球諸語が日本の一方言ではなく,少なくともユネスコではハワイ語等と同様に別言語と位置付けていること.
60代以上の5〜6割は話せるのだが(06年で52%),島唄が歌えたり島踊りを習っていても歌詞の意味が分かっていない人が居るのが現状.さらに20代では01年の14%から06年には8%まで減少.この様に子供が母語として継承しなくなる結果,今後20〜30年で消滅の恐れがある.
原因は1879年(沖縄県設置)以降の同化政策,1950,60年代の同化運動・地域文化蔑視.学校では島唄や島踊を禁止し,地域文化の活動も無くした.
言葉を取り戻すためにはスーパー(食べ物の名前)や公共の表示を地域語に変えたり(ハワイのトイレは男女がハワイ語表示だそーで),動植物の名前も地域の言葉を使うようにすることを提案.幼稚園でクラブ活動として取り入れたり,一部の高校では必修とする取り組みが行われているそーだ.
これだけ年中行事が多くてしょっちゅう親類が集まるし,大家族が多いので意外に思うのだが,年配の人同士は島言葉で話しするけど若い者に対しちゃ共通語に切り替えることが多く,学校でも殆んど使わないからこの結果なんだろうな.あとメディア浸透の影響も大きい.その意味では「琉神マブヤー」*2の話が出るかと思ったけどそれは無かった.