殆どの魚が調理済みで肝のない理由.或いは売ってる魚の種類があまり多くないとか,魚を好んで食べないみたいな理由が分かったような.沖縄や奄美大島などでは昔から知られてたんだとか.近年では本土方面でも発生するようになってるらしいけど,こんなのゼンゼン知らなかったなぁ.聞いたことも無いよ.
年齢と共にとかく人は保守的になるものと思われるけど,オレ的には普通の食べ物なら多少コワレカケ(賞味期限切れ)なんか気にせずに食べられる.けど寄生虫とかってなると若干話が違ってくるし,それ以上にコワイことを知ってしまった.
何と南方系の(特に大型)魚には場合によっては シガテラ毒 つーものを有するのがあってこれが酷い食中毒の原因になるんだとか.(完全養殖では毒を蓄積しない)フグ同様食性(環境)に依存してて,やはり肝臓の毒性が高いようだ.ただし食中毒症例は殆ど筋肉部分を食べて発生している.毒の検出法や有効な治療方法がまだ無いってとこもビビル.
食物連鎖によるので,一般に大型魚の方が危険.いやはや怖いこった.しかし当の魚達は平気なんだから,免疫?を獲得してるワケね.ともかくポイントを強調すると.(確率の問題だけど)実際には魚種や外見では全く線引きできないってとこ.
■シガテラ毒(シガトキシン、マイトトキシンなど)■
シガテラ中毒は、熱帯及び亜熱帯の主としてサンゴ礁の周囲に生息するシガテラ毒魚を摂取することによって起こる致死率の低い食中毒の総称で、世界中で毎年約2万人もの人が中毒を起こしている。中毒症状は多彩で、食後30分から数時間ほどで現れ、?嘔吐、下痢などの消化器系障害、?血圧降下や心拍数の低下などの循環器系障害、?知覚異常、縮瞳などの神経系の障害、?脱力、関節痛、筋肉痛、痒みなどの異常が見られる。最も特徴的な症状として、ドライアイスセンセーションと呼ばれる知覚の異常があり、冷たい感じをドライアイスに触れたときのように、あるいは電気ショックを受けたように感じ、暖かいものは冷たく感じる逆転を生ずる。さらに重症になると、全般的な筋肉運動調節異常、麻痺、けいれんがひどくなり、昏睡し死亡に至る。
死亡率は低いが、回復には時間を要し、数ヶ月もかかることがあり、一度中毒すると、二度目からは過敏になり症状も重くなる。回復期の魚食は絶対に避けなければならない。■シガテラ中毒を起こす可能性のある魚■
シガトキシンやマイトトキシンなどのシガテラ毒素は、ハリケーンや開発などによりサンゴ礁が大規模に破壊されると発生する藻類によって作り出されると考えられている。シガテラ毒魚はこの藻類を食べることによって毒化するのであって、初めから全てのシガテラ毒魚が毒を持つのではなく、地域、個体、時期などにより毒性にばらつきが見られる。また一般的には、草食魚より肉食魚、小型の魚より大型の魚、幼魚より老成魚、筋肉より内蔵のほうが毒性が高いとされている。
- アイゴ (幼魚でも中毒例あり.普通に売ってるシモフリアイゴはアイゴ科の「シモフリアイゴ型」.アイゴ科全般危険? )
- アオチビキ (あおまち/おーまち)
- アオノメハタ (うーみーばい/やわらーみーばい)
- アカジン (赤い体に青い点々「あかじんみーばい」(スジアラ)最高級魚)
- アカマダラハタ (胸鰭が赤)
- アカマツダイ (またはアカダイ.東南アジアで漁獲される赤い大型のフエダイ類の俗称で正式には「センネンダイ」らしい)
- アマダレドクハタ (外国産.現地では高級魚らしい.)
- イシガキダイ (白身の最高級品.イシダイも.イシダイとイシガキダイの交雑種が確認されている.)
- イッテンフエダイ (別名「ニセクロホシタルミ」珍魚で不味いらしい)
- イトヒキフエダイ (「イトフエフキ」とは別)
- オオアオノメアラ (くるばにーあかじん/やーらあかじん)
- オオメカマス (非常に美味)
- オニカマス (別名「毒かます」食べる人は居ない)
- カンパチ (「ヒレナガカンパチ」も.ヒレナガと共に沖縄ではうきむるー/うちむる/いのーうきむるー.)
- ギンガメアジ (刺身が旨い)
- サザナミハギ (近所で釣れる.サザナミトサカハギも.同じニザダイ科に同系種が居るみたい.)
- ツユベラ
- テングハギ (ツマリテングハギも)
- ドクウツボ (「うーじ」)
- ナンヨウブダイ (肝臓にフグ毒)
- ニジハギ (もっぱら観賞用で不味いらしい)
- ニセクロホシフエダイ (普通に売られている高級魚)
- ニセゴイシウツボ
- バラハタ (アカジン似だけど尾鰭の先が尖って湾曲)
- バラフエダイ
- ヒトミハタ
- ヒメフエダイ (珍魚で美味しいとされてる)
- ヒラマサ
- ヒレナガハギ
- マダラハタ (珍魚で美味しいとされてる)
しかしブラックリストには,カンパチ,ヒラマサを初め結構一般的で美味しいとされてる(実際に良く食べられてる)魚種も多いんだけどなぁ.
注意喚起(沖縄県): シガテラについて(パンフレット有り)
何か対策方法は無いんだろうか? とはいえ「サンゴ礁が大規模に破壊されると発生する藻類によって作り出される」ってとこは,啓示的な感じではあるけど.
追記: 県の注意喚起が更新されていた(URL も変更).
海藻に付着する微細藻の一種が生み出す毒が食物連鎖で蓄積されて起こる.毒化率の高い魚種はある程度限られやっぱ肝が危険(冷凍や加熱しても毒性は消えない).
国内での死亡例は無いが回復が遅く効果的な治療法が確立されていない.