米国のBSE:プルシナー博士の議会での発言で,プリオン研究の第一人者が全頭検査の必要性を訴えているのです.
それとBSEと食の安全性を読んでみた結果,認識を新たにしましたが,これらをふまえてまとめてみると...
- 飼料の改善だけでは解決しないとは言えリスクは減らせるのに,危険な飼料を与え続ける.
- 全頭検査が必要だが実施しない.
- 特定危険部位(の定義自体も難しいが)の除去と検査(両方が徹底されなければ意味がない)は,ただですらかなり困難な作業であるが,その重要性が理解されておらず,体勢もははなはだ心もとない
というのが,アメリカの現状と言えばよろしいようで.これら三つが揃わないとまともな対策とは言えないということですね.でまた下手すると除去した部位を飼料や加工食品に回したりするんじゃないかというそこはかとない疑いも...
ちなみに
「プリオンとは病原体の種類をあらわす言葉として提唱されたもので、ウイルス、細菌、寄生虫といった言葉に相当する。そして、プリオンの構成成分は異常プリオンタンパク質であって、DNAのような核酸は含まれていないと考えられている。
異常プリオンタンパク質は元来、身体の中に存在する正常プリオンタンパク質の立体構造が変わったものである。日本ではいつのまにか、正常プリオン、異常プリオンという言葉が定着してしまったが、正常ウイルス、異常ウイルスという言葉が存在しないと同様に、この表現は正確ではない。」
「第154回 米国のBSE:プルシナー博士の議会での発言」について読者からのコメントとそれに対する回答
食べさえしなければ感染することはないわけで,やはり一番の個人対策は食べないことに尽きる(私的には牛肉食べなくても一向に困りません). 加工食品に混入されたり,産国偽装されないことを祈るばかり.