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『オスプレイにフライトレコーダーが備わっていたのは、パイロットにすら知らされていない事実だった。』,おまけに『手がかりは、同事故で生き残った副操縦士だった。しかし、記憶喪失を主張』てのは何なんだってハナシ.
フライトレコーダー有るなら今年に入ってからの一連の他の事故調査だって,『通常の事故で、原因調査に費やす期間は30〜60日間』とあるから普通はこんなに長引かないだろう.
アフガン事故調査委員長が証言
「事故原因を明確に示すフライトレコーダーが回収されていれば、墜落した謎は解明できていた。しかし、フライトレコーダーを含む墜落現場の証拠はすべて破壊されていた。なぜか」
そう疑問を投げ掛けるのは、2010年にアフガニスタンで発生した米空軍の垂直離着陸輸送機CV22オスプレイの墜落事故の調査委員長を務めたドン・ハーベル空軍准将(当時)だ。
米兵4人が死亡、16人が負傷した同事故の調査をめぐり、ハーベル氏は限られた証拠で原因究明に全力をあげた。
通常の事故で、原因調査に費やす期間は30〜60日間。しかし、フライトレコーダーが紛失してしまっていた同事故では調査に約6カ月の時間を要した。
当時、フライトレコーダーが紛失した理由について、アフガニスタン人に盗まれた、タリバンの手に渡らないように機体の残骸は即座に破壊されたなどの諸説がかけめぐっていた、という。
手がかりは、同事故で生き残った副操縦士だった。しかし、記憶喪失を主張していたため、得られる情報はほとんどなかった。そのため、事故発生時のビデオ映像が残された唯一の大きな手がかりだった。
ハーベル氏は、「ティルトローターを上向きにした直後に墜落していた。考えられる要因としてあげた10項目のうち、墜落に至った最大の要因はエンジンの出力不足。エンジントラブルがあったのは間違いないと確信した」と証言する。
ハーベル氏は、各専門分野から選ばれたメンバー8人と意見をまとめ、主要因をエンジントラブルと結論づけた。
だが、科学的に導かれた結論は、「軍の論理」の前であっけなく退けられた。「空軍上層部は改善策を協議する代わりに、事故原因を操縦士のミスとするよう圧力をかけてきた」とハーベル氏は明かす。
上層部は、ハーベル氏の調査能力をあからさまに疑問視する態度をとり、パイロットたちのなかにもそうした見方に同調する者も多かったという。
「オスプレイにフライトレコーダーが備わっていたのは、パイロットにすら知らされていない事実だった。しかし、エンジンのパワーがなぜ急速に喪失したのかというもうひとつの事実はまだ明らかにされていない」
経験豊富なはずの空軍パイロットは、なぜ墜落を回避することができなかったのか。ハーベル氏が投げ掛けた疑問に対し、上官は答えるかわりに「人為的ミス」と結論づけた別の報告書にすりかえただけだった。
墜落事故で記憶喪失を主張していた副操縦士は、パイロットとして復帰。今年6月のフロリダでの墜落事故で負傷した。しかし、そのパイロットは今も口を固く閉ざしたままだ。(米国特約記者・平安名純代)
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沖縄への配備が進む米海兵隊の垂直離着陸輸送機オスプレイの墜落事故が相次ぐのはなぜか。事故原因とされている「人為的ミス」と同機をめぐる崩れる安全神話の背景を探る。