1954年の発足以来、戦力不保持を定めた憲法9条との関係などから庁にとどまってきたが、半世紀余りを経て独立した省になった。自衛隊のイラク派遣などの海外活動も付随的任務から本来任務に格上げされた。安倍首相は同日午前の記念式典で、省昇格を「戦後レジーム(体制)から脱却し、新たな国造りを行うための第一歩」と位置付け、政府の憲法解釈が禁じてきた集団的自衛権行使の研究を進める考えを改めて表明した。
昇格により久間防衛庁長官が初代の主任大臣に任命されたが、首相が自衛隊の最高指揮官であることは変わらない。戦後日本の防衛政策の根幹である専守防衛が堅持されるのか、省昇格後も海外活動の在り方をめぐる議論が続きそうだ。
(中略)
自衛隊の「副業」の付随的任務から「本業」の本来任務に格上げされた海外活動は(1)国際緊急援助活動(2)国連平和維持活動(PKO)(3)周辺事態の後方支援(4)テロ特措法の活動(5)イラク特措法の活動。国土防衛などと同等の重みを持たせる。
また本来任務化に伴い、陸上自衛隊は今年度末に新設する中央即応集団の下に中央即応連隊(約700人)を置き、海外への先遣隊として迅速に派遣できるようにする。
国会での審議抜きにガンガン海外に派遣できるようになったワケですね.緊急援助(災害支援)活動の場合は確かに良いが,それ以外については,国連との関与が明確にされないままなのか?