単純な同心円距離の避難処置の段階は既に過ぎているという指摘もある.
その是非を論ずるより,政府は何故「心配される方は避難して下さい」と言わないのだろう.その方が優先する対策に集中できるだろうし,住民も混乱しないのではないか.
2011年4月4日 16時14分
福島第1原発事故で、屋内退避地域外にありながら高レベルの放射性物質が検出されている福島県飯館村で、支援にあたる糸長浩司日本大教授らが、子どもや妊婦を汚染の低い地域のコンクリート家屋に避難させることや、道路や建物を除染することなどを村に提言した。
京都大の今中哲二助教や広島大の遠藤暁准教授ら研究チームが3月28、29の両日、現地で放射線量を調べたところ、大気中で1時間当たり30マイクロシーベルトの高い値を示す地点があった。村は原発から30〜50キロ離れている。
調査では村南部の比曽川沿いで毎時10マイクロシーベルトを超える放射線量が観測され、最も高い地点では道路上で毎時24マイクロシーベルト、隣接する牧草地で毎時30マイクロシーベルト。この地点で1カ月間屋外にいた村民は、避難すべきだとされる計50ミリシーベルトの外部被ばくを受ける計算になる。
周辺で採取した土壌からは、放射性のヨウ素やセシウムを検出。セシウム137は1平方メートルあたり218万8000ベクレルという高濃度だった。放射線量は、木造家屋の中では40%、車内で80%、コンクリートの建物の中では10%にまで遮蔽(しゃへい)されることも分かった。
今中助教は「毎時10マイクロシーベルト以上の地点で生活している人もおり、驚いた。被災者への対策に役立ててもらいたい」と話した。
飯館村では、国際原子力機関(IAEA)が1日、日本側が土壌から検出した放射性物質の数値を独自に分析し、政府に「平均値は避難基準を下回ったが、状況を注視してほしい」と伝えていた。
関連 blog 「飯舘村周辺放射能汚染調査暫定報告の発表と対策について」ではより厳しく具体的な対応を求めてるけど,記事はいまいちニュアンスが弱い感じ.
この報告書を受け、後方支援チームとしては、村に対して以下の提案を行いました。
1)道路・建物敷地での徹底的な除洗を、国または県に要請する
2)南部の曲田等の土壌の放射性物質の蓄積による放射能線の高濃度地区住民は、村外か、村内の比較的濃度の低い地区等に当面避難する
3)子ども・妊婦は、村外への避難が望ましいが、最低でもコンクリート建物内に避難して頂く
4)外での農作業等は極力控える