かなり以前のことだけど,遠隔医療の研究の話の一つとして,離れた場所から手術を行なうというのをテレビで見たことがあった.医者がモニターを見ながらマニピュレータを動かすと,遠隔地でロボットアームが動くというシステム(実用化されてんのかな?).無医村と言っても本土なら近隣に病院があるけど,医者一人しかいない離島なんてのも多数あるわけで,必要とされてるのは確かだ.
今のところ幸いなことに病とは無縁なので,先端医療の進歩が著しいことを知るのはテレビ番組だけだ.先日「ロボット手術」なるものを見た.すぐ側に居ながら遠隔手術の様にロボットを操作して手術するというので,何のメリットが有るのか疑問だった.患者が目の前に居るなら自分の手でやりゃ良いじゃん.しかしその装置は,直接手で行なうより細かい作業ができる優れものなのだった.しかも開腹(開胸)はせずに,1センチ程度の穴を3つ開けてカメラと1対のアームを入れる.話によると,両腕を肩口まで突っ込んで作業してるような感覚なんだそうだ.
これまた患者の負担も少ないし,実に素晴らしいと思った.このテの産業ロボット系は日本の得意分野なのだが,残念ながらどうやら国産ではない様子だった.まだ国内に数台しか導入されていないということで,普及が望まれます(しかも保険適用外とか).この延長で進歩すると,医者が執刀するのではなく,プログラムされた装置(ロボット)が執刀する時代が遠からずやってくるのだろう.