消費者行政の一元化を目的として設置され,若干の混乱の下遂に始動.確かに前進ではあるものの,食品等の安全性の確保という点ではまだ不十分な気がする.つのはまず「表示」(賞味期限)関連の規制や監視とかに力点が置かれてしまうのではないかという危惧.手を着けやすいからな.
消費者感覚からすると食品と医薬品の垣根はとっくに崩れつつある.生鮮食品(原材料)に使用されてる諸々の薬剤,農薬(ポストハーベストを含めた残留農薬),肥料,消毒剤,抗菌剤,防カビ剤,防虫剤,飼料に配合される様々な薬剤等々,随分前から食品等周りは薬だらけ.
さらに様々な目的で加工食品(あるいは化粧品,玩具)等に使用されてる添加物・薬剤がまた多岐に渡り,しかも相手は国産品に限られない.てな現状を考えた時に食品等の安全性の監視がどれだけできるかっていう部分に不安を感じる.つうのは総合的に見るとこれらの所管は依然として消費者庁以外(おそらく厚生労働省,農林水産省だけぢゃねんだろう)に分散したままだから.
農薬や肥料の使用禁止については諸外国より遅いとか,販売禁止済みの肥料や農薬が使われ続けてるって問題について以前ふれたことがある.
薬剤ありきの農業行政を進めてきたことにも問題があんだろうけど,それとは別に使用禁止となったら直ちにチェックして処分させる体制が必要だったはずだ.この点は農薬や肥料に限らないことなんで,果たして今後その様なケースに対して,消費者庁が指図して監視できるようになるのだろうか?
てなワケで食品等の安全を中心に据えて総合的に考えれば,まだまだ整理整頓する必要がある気がするのだが.
あと所管の問題に関しちゃやっぱコレは必要でしょ.
- 歳入と歳出の分離
- 厚生と労働の分離(仕事多過ぎ)