さふ言えば日本酒は酵母+米麹だけど,寒い冬の朝に仕込みをするよなぁと.吟醸系の場合で6℃とか.日本酒の場合は温度や量の異なる,大きさもまちまちな固形物の混合からスタートするんで,汁状態からスタートするビールより温度管理が格段に困難なんだとか.今迄何度も仕込み風景(映像)を目にしたことはあったけど,漠然と「混ぜてる」だけな雰囲気が伝わってただけで,そこに「温度」って視点が無かったんで,その複雑さが全く分かってなかった.
さて、麹と酒母が出来上がるといよいよ仕込みになります。普通日本酒の仕込みは麹米と掛け米(洗って蒸した米)と水をタンクに入れて仕込みますが、一度のに全部入れるのではなく、三段(三回に分けて)で仕込みます。
一回目を「添(そえ)」、一日間をおいて(これを踊りという)二回目が「仲(なか)」、三回目が「留(とめ)」と言い、だんだんと米の量を多くして仕込みます。
(中略)
仕込み温度は「添」が約13度、「仲」が約8度、「留」が約6度と、だんだんと温度を下げて仕込みます。
「留」を仕込んでから約7日かけて10度から13度の最高温度に到達させます。 この事からもわかるように、日本酒は低温で仕込み、低温で発酵させますので寒い冬にしか仕込むことができません。最高温度は大吟醸などでは10度ですが、純米酒や本醸造は12度から13度と少し高めにし、米の味を最大限に引き出すようにしています。 大吟醸は10度という酵母にとって生きるか死ぬかの限界で発酵させることにより、あのすばらし吟醸香が出てきます。
(中略)
「留」を仕込んでから15日目くらいになると、発酵が進んできますので少しずつ温度を下げていきます。
温度を下げる手段はタンクに巻いたマットに冷水が通りもろみの温度を下げます。約7日かけて温度を10度から6度まで下げて、もろみの発酵を押さえます。発酵期間の30日の間、大吟醸は毎日もろみを少量とり、日本酒度、酸度、アミノ酸度、アルコールなどの分析をします。
http://www.nanbubijin.co.jp/s02tukuri/index.html
てな感じで低温発酵シリーズはそろそろお仕舞かな.
醤油,味噌,漬物,酒(日本酒,ワイン,ビール)等などを改めて見直してみたんだけど,醗酵文化てのか化学は凄いなと.どんだけ生活を豊かにしてるか.
そういう点ではまたも琉球はちょっと寂しい気がした.何しろ食材や調理法では,大陸(中国)から多大な影響を受けてたワケなんで,やはりその辺りが不思議.王朝周辺の限られたエリアにしか諸々伝わらなかったということなのか.
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