最近あまり話題を見かけなくなったけど「結核は日本で主要な感染症」
平成17年4月1日結核予防法がおよそ50年ぶりに改正されました。乳幼児へのツベルクリン反応検査は廃止され、BCG接種を生後6ヶ月までに行うことになり、定期結核健診の対象も変更されました。このように、日本の結核の状況は新しい時代に移りました。
(中略)
世界では、総人口の約3分の1(20億人)が結核に感染しており、毎年800万人が新たに発病し、200万人が命を落としています。そして、その多くはアジア地域をはじめとする開発途上国で発生しています。
(中略)
日本における結核の現状は、全国に広くまん延していた時代から、高齢者等、都市部を中心に患者が集中する時代に変化しています。しかし、依然として主要な感染症であることには変わりなく、世界の中でも中まん延国とされています。1年間に新たに患者になる人は2万9干736人、死亡する人は2千328人にものぼります。
子供が居ないので，成人以下の世界の変化に関しちゃ殆ど知識が無いんだけど，ツベルクリン反応は無くなったんだな．痛い思いが一つ減って良いではないか．
しかし『平成17年4月以降は、生後6ヶ月を過ぎるとBCGは法定接種とならず、有料の任意接種となります』だって．少子高齢化と税収減を心配する割に，これまた何か矛盾してる気が．BCG 接種の有効性が乳幼児についてしか確認されていない(流石個人主義の国アメリカ) ってのがその根拠なのか？ でこの注射は昔の通り９針のスタンプみたいなんでやるんだな．
数年前の News Week だったと思うが，ロシアで多剤耐性結核菌が急激に増加してるという記事があった．確か主に受刑者に中途半端な投薬をした結果で，出所後に感染を広めているってな内容だった．最初はおひおひ今時結核かよと思ったけど，読んでみたらかなり深刻なもので驚いた記憶がある．そのあたりの話はどうなったんだろうと調べてみると，
XDR-TB（超薬剤耐性結核菌）は、多剤耐性結核菌(MDR-TB)よりもさらに毒性の強い結核菌である。MDR-TBは、結核治療で使用されるイソニアジドとリファンピシン（第１選択薬）を含む２剤以上の抗結核剤に耐性を示すが、XDR-TBはさらに３種類以上の第２選択薬に耐性を示す。
この前のマラリヤとも共通するけど，周囲に感染経験者が居ない(減った)ために集団感染の発生する危険があるというのも，やっかいなところだ．それにしてもこの先進国ニポンにして「中まん延国」ってのはガッカリなことだ．
