大量の CM や新聞広告で最近アメリカの何とか言う秘密主義の財団(宗教団体?)のことが話題になってるけど,それより「地層処分」の CM の方が気になる.金かけて CM やったところで,「ハイハーイ」と手を上げる様な代物ではあるまい.
1.高レベル放射性廃棄物処分の現状について
高レベル放射性廃棄物とは、再処理施設で使用済燃料からウランやプルトニウムを分離・回収した後に残る、核分裂生成物を主成分とする放射能濃度が高い廃棄物のことです。高レベル放射性廃棄物は、ガラスと混ぜて高温で溶かし、「キャニスター」と呼ばれるステンレス製の容器に注入したあと、冷やして固めます(これを「ガラス固化体」と言います)。このガラス固化体は熱を出すので、冷却のため30〜50年間程度一時貯蔵し、最終的に地下300メートルより深い安定した地層中に処分(地層処分)することにしています。
2000年5月には、高レベル放射性廃棄物の処分を計画的かつ確実に実施するために、「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律(最終処分法)」が成立し、この法律に基づき、高レベル放射性廃棄物の処分を実施する法人として、原子力発電環境整備機構(原環機構)が2000年10月に設立されました。
原環機構は、処分地選定の最初の段階として、全国の市町村を対象に「最終処分施設の設置可能性を調査する区域」の公募を行っているところです。
別の TEPCO の説明では
地層処分では、地下深くの安定した地層(天然バリア)に、複数の人工障壁(人工バリア)を組み合わせた「多重バリアシステム」を用いることにより、最終的にはモニタリングなどの人為的な管理を終了しても安全を確保できるようにしています。
具体的には、ガラス固化体をさらにオーバーパックと呼ばれるぶ厚い鋼鉄の容器に封入したうえで、地下300メートル以深の安定した地層(天然バリア)に埋めることを計画しています。さらに地中では、万が一にも放射性物質が外部に流れ出さないように、埋めた周囲にベントナイトという粘土に似た緩衝材(人工バリア)を充填します。
オーバーパックは、少なくとも1,000年は穴があかないように設計されます。万が一、オーバーパックに穴があき、ガラス固化体が地下水と接触しても、ガラスは水に溶けにくい性質を持っているため、放射性物質は非常にゆっくりしか溶け出しません。溶け出した放射性物質の多くも、周囲に充填された緩衝材に吸着されるなどして、その外側に漏れ出すことが防がれます。また、地下の深いところの岩石も放射性物質を吸着する性質を持っており、さらに地下水の動きも非常に遅いため、もしも地下水に放射性物質が溶け出したとしても、それらは非常にゆっくりしか移動できなくなります。
日本は活断層の上に浮かんだ島だ.地震やちょっとした地殻変動で,ポッキリ行ってしまうんぢゃないのという不安はないのだろうか.「地下水に溶け出してもゆっくりしか移動できない」と言い切れるの?とか,時間がかかれば後々の人達の生活の場に届いてしまわないの?とか逆に不安を与える感じがある.
だいたい過去に不祥事を繰り返してきた業界体質だらかにして,「1000年モツ」というのは随分大きく出た感じアリアリ.それだけの高級素材を使用することも含めて,費用は巨額のものになる.そのコストをこちら側に付けることに「御理解ください」ということですかね.
アメリカの財団の方は自から近付かなきゃ何の影響も無いけれど,今何故「地層処分」の CM をする必要があるのか,そっちの方が心配だ.そして身近にこの施設が作られたら,将来の子々孫々に本当に害を成さないかどうか.まぁ周辺の地価への影響は避けられないところだろうし,結局は過疎化対策・地域振興の名の元に人の少ない地域に押し付けることになるのだろうけど.