失業保険(給付)を受けるのに,4週間毎に就職活動の実績が2件義務付けられる.特定のセミナー等への出席でも認められるモノがあるが,対象年齢から非常に数が少なく,それなら実績として認められる資格取得に集中し,しかも教育給付金制度を利用できるコースがあるということで,コマツ教習所神奈川センターに通うことにした.その頃の資格取得活動について記録を残しておけば良かったのだが,結構ハードな毎日だったりして特にメモっておかなかったので,今になって調べなおしてみた.
今現在教育給付金制度の対象となるコースの内容(科目構成や受講時間)は若干変わっているので,一部不明なのだが,当時利用したのは何種類かあるセットメニューの中の一つで,期間上限が70日か75日で5本組みセットの合計¥262,500のコースだった(終了するとこのうち40%が補助される).しかしそのセット内容がイマイチ不合理というか,納得しにくい組み合わせだったのだ.
そのコースのセット内容というのが,「玉掛け」,「小型移動式クレーン」,「車両系建設機械(整地・運搬・積込及び掘削用)」,「不整地運搬車」,「床上操作式クレーン」だった.このうち荷役に関しては何にしても必要になるので,「玉掛け」は基本と言えるしそれに関連する「小型移動式クレーン」はかなり一般的で不自然さはない.で何かしっくり来ないのは「不整地運搬車」と「床上操作式クレーン」の二つが入っていることだ.
工場や倉庫系なら,「床上操作式クレーン」も必要かも知れないが,それに組み合わせるなら「フォークリフト」の方が普通だろう.或いは「車両系建設機械」と組み合わせるなら,解体用の方が自然に見える.つまり運搬系と建設系が何とも半端に混ざっていたわけだ.しかも通常の受講では,実務経験や取得資格によって,一部免除項目(時間短縮)があり,単に短くなるだけでなくその分受講費が安くなるのだが,給付金制度を利用する対象コースの場合は,最長時間(一番高い料金)の受講が必須となっていた.
例えば講義項目のウチ,物理(電気や力学)についてはあちこちで出てくるので,通常では一つの資格を取得済みであれば次回以降は免除となる.にも関わらす給付金コースの場合は免除されず再度の受講が義務となっていた.なわけで一番酷い力学の講習にいたっては5回同じものを(そのうち同じ講師で3回も)受講させられた.講師にしたってたまには雑学や雑談を挟んで時間を潰すわけだけど,しまいには「話すことがなくなった」と苦笑する始末だった.おまけにたいていは実務経験アリの人が殆どなので,最後まで残るのは自分ひとりで,毎度講師と1タイ1なのだ.
あれはいかにも不合理というか理不尽な感じだったが,近頃ではあの5本セットの組み合わせはなくなった様だ.しかし最長受講義務は業者を利するものとして残っているのかもだ.
ちなみに神奈川センタへは京急の大師線で通ったが,GS 川崎大師がまさに建築中で,行き帰りの車中から毎日見ていた.後に取りざたされることになるとは,当時夢にもおもわずだ.