新しい法律や諸制度,施策の周知不足が目立つ.地上アナログの終了もその最たるものだが,昨年になって申請者が激増したという危険作業経験者向けの「健康手帳」(健康管理手帳制度)制度についても酷くて驚く.
10以上の技能講習資格等の取得のために,労働安全衛生法の講習をさんざん受けたが,こんな制度は全く初耳.「ガス溶接・溶断」,「研削と石取替え,試運転」,「車両系建設機械(解体用)」のどれかなら,出てきても良さそう.厚生省と労働省が一本化されたのに,未だ縦割りの弊害が残っているのか.
国も雇用者も,長年の激務の後に辞めた労働者がどうなろうと,知ったことないという態度.また労働安全衛生法の内容については,土木建設分野はかなり整備が進んでいるが,同じガテン系でもIT分野はなかなか対応が追いついていない.
もうかなり昔 Nソフトウェアに居た頃だが,守衛のおじさんに「そんなに無理して働いて,退職した後に体壊しても,会社は何も面倒みてくれないよ」としみじみ言われたのを思い出す.健康診断も血液検査だけでは不十分で,動脈のエコーはやるべきだろう.